「いけない」について 道尾秀介
文藝春秋 2019年7月10日
残念ながら、これはすつきりしません。
海沿いのとある町で起こる数々の事件。ラストの写真で全てがわかる。との、うたい文句。道尾作品にはいつも騙されて来ました。でも、どの作品も最後はきっちりとしたネタばらしで「あ~なるほど、またやられた。さすが道尾さん♪」で終わっていました。
しかしミステリーの犯人など予想せず、ただただ読んで行くだけの私にとっては、今作に限り、写真だけでは説明不足でした。第一話のラストで亡くなったのは誰か?がわからないまま読了。(地図があつても、方向音痴です。逆に結婚5年目ならば必ずふれられる、ある事についていつさい説明が無いのには、引っ掛かりはありましたが)
他でもお店の中で殺人事件が起きたのか?犯人は誰?はっきりとした答えがなかったと感じました。
他の方のとても良く考察されているレビューを読んで、やつと全てがすつきりしました。だから第一話のあの人は急に出て来なくなったのかと。鈍いです(..)
こんな感じは初めてです。新しい試みについて行けなかった読者でした。
次回の作品ではまたいつもの「あ~、やられた」と気持ち良く終わるラストを期待しています。
ご紹介本(^_^)v
「鬼の跫音」道尾秀介、角川グループパブリッシング、2009年1月31日発行
読了後、背筋がゾクッとするような話が揃っております。本当に怖かった!またこのようなお話も読んでみたいです。
ご興味のある方は、ぜひどうぞ(^o^)/~~