「ザ・チェーン連鎖誘拐・上」エイドリアン・マッキンティ
早川書房 2020年2月25日
中山七里が推薦する海外ミステリー小説です
「ひとつ。おまえは最初ではないし、断じて最後でもない。ふたつ。目的は金ではなく_〈チェーン〉だ」
離婚と辛い癌の治療を乗り越えて、もうすぐ念願の教職に就こうとしているシングルマザーのレイチエル。
そんな彼女に突然、一人娘のカイリーを誘拐したという電話がかかって来ます。犯人の目的は身代金だけではなく、その後にレイチエル自身が子供を誘拐し、次の被害者にも同じ犯罪を繋げさせる事。それはまさに終わりの無いチェーン。
カイリーを誘拐した犯人自身も息子を人質に取られています。彼らも必死です。レイチエルのその後の人達が誘拐を「成功」させるまではチェーンから逃れられません。途中で逃れようとした人々は一家惨殺です。
まるでゲームを楽しむように彼らを操り、全ての行動を把握している真犯人達。
何故自分が選ばれたのかわからないまま、カイリーを溺愛している義兄に協力を仰ぎ、誘拐を実行するレイチエル。何より大切なのは我が子の命。カイリーのためにレイチエル自身もおぞましい犯罪者へと墜ちてゆきます。しかしどんな事にもハプニングはつき物です。チェーンの輪が乱れようとしています。
チェーンはこのまま続いて行くのか?感じている軋みの原因が気になります。
さあ、下巻をお楽しみに。
ご紹介本📕(^_^)v
「検視官」パトリシア・コーンウエル