「もういちどベートーヴエン」 中山七里
宝島社 2019年4月3日
一度はピアノを諦めた主人公が、ピアニストとして再帰するお話です。ミステリーです。
天才的な才能に恵まれながら、前作「どこかでベートーヴエン」で突発性難聴を発症し、ピアニストとしての道が閉ざされた岬洋介。
父親の勧めるままに法曹界へと転じた彼の司法修習生時代が描かれています。
司法試験トップ合格、抜群のルックス、持ち前の鋭い推理力でここでも目立つ存在の岬。彼の同期で、司法試験3回目にしてやつと合格した天生高春からみた岬は、全てに恵まれているまさにサラブレッド。
天生自身も、一度はピアニストの夢をみた身。もちろんクラシック好き♪無趣味だと言う岬に、彼が仕掛けた出来心によって、岬の押さえ付けていた情熱に火が付いてしまいます。そうなつたら、もう誰にもとめられない。
作中に一つの事件が取り上げられていますが、岬洋介シリーズの主役はやはり音楽ですね♪ピアノのメロディーがイメージ豊かに、本当に聞こえて来るようです。情熱的な岬の演奏。観客の熱狂。私もその場に行ってみたい(^o^)v
迷うことなく、まるでどこかへ向かってつき進んで行くような無駄の無い作者様の文章は、いつも一気読みしてしまいます。
ご紹介本📕(*^▽^)/★*☆♪
「いつまでもショパン」中山七里、宝島社文庫 2014年1月23日発行
このお話は大好きです♪5年に一度開催されるピアノコンクールの最高峰、ポーランドのショパンコンクール。開催中に起こる連続爆破テロ。卑劣な事件に、行き場の無い思いのたけをぶつけて演奏するピアニスト達。
そこで岬の演奏が起こす奇跡♪ミステリーは二の次でいいです(*´∀`)♪
壮大なスケール感、どんでん返しの帝王、中山七里がみせてくれるとても粋なラスト♪そして音楽は人種も国境も何もかもを越えて、人の心に届く♪
素晴らしい(*^▽^)/★*☆♪
クライマックスのノクターン二番変ホ長調はぜひ、フジコヘミングの演奏で聞いて下さいませm(__)m感動ひとしおです♪
あなたもぜひ、どうぞ(^_^)v