青ベタ君の読書日記📖👓

読んだままに綴ってゆきます。

「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」歌田年

  宝島社  2020年1月24日

第18回このミステリーがすごい!大賞。さくさく読めるミステリーです。

紙鑑定士の渡部。伝説のモデラー、土生井(はぶい)の2人がジオラマに仕掛けられた事件のメッセージを読み解いていく冒険小説の趣きのあるお話です。紙鑑定士を「神探偵」と勘違いしてやって来た女性の依頼を、報償金につられた渡部が引き受け、知人のつてで知り合った土生井の鋭い観察力でこの調査は修了します。手がかりは戦車のジオラマ写真でした。

その後、また別の依頼人が登場。手がかりは古く白い家のジオラマ。そしてそれはその後に続く大量殺人事件を示唆する作品でもあったのですΣ( ̄ロ ̄lll)

土生井に起きたアクシデントにより彼は外出がままならなくなり、更に送られて来た2つのジオラマから推理を組み立て、スマホの情報を駆使して事件現場を探りあてます。久しぶりの安楽椅子探偵登場です。それに基づき、事件を阻止すべく行動する渡部。クライマックスに現れる渡部の魅力的な協力者の登場から物語は一気に加速して行きます。本当にこの協力者樣は素敵(*^.^*)惚れます(*^.^*)

渡部、土生井のそれぞれの知識の豊富さが披露されるうんちくも随所にあります。

本を開くとすぐに、この本自体を構成している紙の説明があります。本文だけで4種類もの紙を使い分けているとは驚きです。注意して見ると、確かに紙の色合いが違います。私はやはり紙の本が好きです。

ライトな感覚で読める謎解きミステリーでした。

 

ご紹介本(^_^)v

「怪物の木こり」倉井眉介、宝島社

  2019年1月26日

第17回このミステリーがすごい!大賞

人を殺しても何も感じないサイコパスの弁護士、二宮。彼はある日突然、怪物のマスクを被った何者かに斧で襲われます。幸いにも命びろいした二宮は、秘かに怪物マスクに復讐を誓います。その頃、世間では後頭部を割り、脳を持ち去る猟奇的な連続殺人事件が発生。通称「脳泥棒」。

事件を追う警察は26年前の児童連続誘拐事件と、被害者の子供達に施されたおぞましい人体実験手術へとたどり着きます。果たして脳泥棒の意図は?

面白かったです♪サイコパス、怪物マスク、脳泥棒。このキーワードだけでもぶっ飛んでる感じがしますね。

文章自体は少し稚拙さを感じますが、何よりも先が気になる♪引きつけられる面白さがありました(^o^)v

作者樣のこれからの活躍を期待してます。

ご興味のある方は、ぜひどうぞ(^o^)/