青ベタ君の読書日記📖👓

読んだままに綴ってゆきます。

「カラフル」森絵都

  講談社  2011年11月11日

生まれかわりのための再挑戦をかけたファンタジーです。

『おめでとうございます、抽選に当たりました!』見ず知らずの天使プラプラに、行く手を遮られた魂の僕。大きな罪を犯し、二度と生まれ変われないはずの僕は、自殺で亡くなったばかりの中学三年生、小林真の体に無理やり「ホームステイ」という形で、期限付きの魂の修行をさせられる事になります。ここで合格すれば、前世の記憶が戻り、消えるはずだった僕の魂は再び輪廻のサイクルに戻れます。

気の進まない僕。「ホームステイ」先の真は友達もおらず、絵を描く以外に何の取り柄もない冴えない男の子。一見するといい人達だけど、何か裏がありそうな両親と兄。

無気力で努力しようとしない僕は、プラプラに指導されながら、少しずつ小さな変化を重ねて行きます。

このお話のポイントは、その後の僕はどんどん人気者になって行く。というのではありません。僕の人生じゃ無いからと、真のお小遣いで思い切った買い物をしたり、回りから見れば以前より少し話しやすくなった真に、人生で始めて友達が出来たりと、ごく「普通」の生活の尊さを体験出来るようになって行く事です。真の変化にいち早く気付いた女の子もいます。

真が生き帰った事が家族にとって、どのような役割を果たしたかも。人の中にはそれぞれいろんな色がある。『真。やっぱりおまえ、早まったよ。すべてが遅すぎるわけじやない。おまえが早まりすぎたんだ・・・・・・』僕は心の中で真に向かって叫びます。もし出来るなら、真に彼の人生を返してあげたい。でも僕自身もこのまま真として生きて行けたらどんなにいいか。どちらも叶わない夢のようです。

さて、この後はどうなって行くでしようか?続きは読んで下さいね♪

分かりやすくて、読みやすい文章です。

 

ご紹介本(^_^)v

「天国の本屋」松久淳+田中渉

   新潮文庫、平成十六年五月一日発行

未読の方には、ぜひ読んで頂きたい一冊です♪就職活動が上手くいかない主人公さとしはある日、アロハシャツ姿のヤマキという怪しい男に、無理やり天国の本屋へ連れて行かれます。さとしは死んでしまった訳ではありません。ヤマキの留守中に何故か彼の代わりに店長として、そこで働くようにと頼まれます。軽い始まりに戸惑いつつ読み進めると、後半で全てが綺麗につながります♪ラストの一言に感動(T_T)

読了後、優しい気持ちになれる素敵なファンタジーです♪

あなたもぜひ、どうぞ(^_^)v